幻覚を見せる異能



自分の姿を媒体に幻覚を作り出し、他の生物になりすます。
動作をまねることで、想像した姿と自分の姿とをリンクさせて相手に幻覚を見せる。
顔と特徴・仕草を覚えられれば、無機物・植物以外の生物なら何にでもなりすませる。

杏珠が正確に情報を想像できればできるほど、本物に近い存在感のある幻覚を長時間作り出すことができる。
そのため新しく成りすます対象には観察やデータを必要とするが、姿と仕草を覚えられればある程度の再現は可能。
また、桁外れた想像力、記憶力が十分にあるため、一度幻覚を作れれば以後何度でも使える。
逆に情報や想像力が足りなかったり(既存でないもの等)、精神状態が不安定だと、幻覚が薄くなってしまったり不完全な幻覚になってしまう。
感情がぶれて、想像に集中できなくなった時も同じ。具体的にはぶれたり霞んだりして幻覚の下の杏珠の姿が見える。

幻覚を見せる対象によって幻覚が作用する範囲が変わる。
不特定多数であれば視覚のみの幻覚。目に見えるだけで、声や感触までは再現できない。
情報量と杏珠の想像力が追いついていれば、写真や眼鏡等他の物体を通じてもはっきりと写る。

ごく少人数であれば、視覚とともに聴覚にまで作用する。ただし、対象以外には不完全な幻覚に見える。
人数を数人に絞れば聴覚と視覚への幻覚。意識が間隔への幻覚に意識を絞るので、他の物体を通すと不完全。

一人に絞ると、対象のすべての感覚神経に幻覚作用を及ぼし、重さ、声、感触、痛覚に至るまで成りすました生物そのものに感じさせる。

一人に絞れば、杏珠が記憶しているものすべてを、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚、痛覚、全ての感覚に、影響を与えられる。 ただし、対象以外には全く幻覚の影響はなくなり、杏珠にしか見えないし感じない。体力、精神力的にやっても数時間が限界。
限界を超えて異能を使うと体調を崩して倒れたり発熱したり。数日の休みが必要。

幻覚を見せる対象が不特定多数の場合は視覚によるの幻覚のみ。
感触や声などは成りすますことができない。

この世で一番好きなライオンの図鑑やビデオなどを活用して長年観察しているので、ライオンのなりすましを最も得意としている。
杏珠だとわかっていても驚かざるを得ないぐらいに再現度が高く、他人をからかう際にもライオンの幻覚を多用する。

(火傷は「理想の自分の姿」に常に成りすます形で隠している。最初に使えるようになった幻覚なので、表情を現すこともごまかすことにも対応してる)

具体的な使用例としては、野良猫やメンバーになりすまし特定グループの会合を盗聴したり、少人数相手であれば他人になりすまし直接話を聞く等。

雷桜院班では特定異能集団への潜入に利用する。潜入能力は高く、対象から直接情報を聞き出すことも容易だが、直接的な攻撃能力はないため戦闘力は皆無。
やむなく戦闘になったときは、他人の力を借りるか、ライオン等に成りすまして怯ませて逃走を図る。